つくばみらい市・ワープステーション江戸

東京から車で一時間も掛からない立地条件抜群の映画村、ワープステーション江戸。場所はつくばみらい市。ここってオープンしてから相当時間は経っていると思うのだが、実は未だかつて来たことがなかった。個人的に映画や時代劇が大好きなのでずーっと来てみたいと思っていたのだが何せ東京から一時間掛からないということはすなわち俺の住んでいるひたちなか市から行くには東京から来る以上に時間が掛かるということであり、そうそう簡単に来れる場所ではないのである。茨城はとにかく南北に広い。北茨城の北端から取手市掛かる大利根橋まで直線距離で凡そ130キロ、凄まじく長いと思う。

top_asa_pict01今にも向こうから岡っ引きがてぇへんだぁと走ってきそう

そのワープステーション江戸である。Wikiによると、2000年に開園。伊奈町と茨城県が出資した株式会社メディアパークつくばによって運営されるも2年後に8億円の負債を抱えて倒産。その後茨城県開発公社に経営が移譲されたそうだがそれでもうまくいかず現在はNHKエンタープライズに売却されたとある。なるほど紆余曲折はあったものの、かれこれもう13年も営業しているんだ。

どうしてもここって場所柄太秦の東映映画村と比較されてしまうが、ここはよくも悪くも純粋な撮影所という認識が正しいと思う。太秦は撮影ももちろん行われているが撮影日じゃなくても舞妓さんが歩いていたり、殺陣のショーが見れたりするじゃない、ここはそんなハイカラなものはありゃしない。行った日が平日であったため、たまたまそうだっただけで、もしかしたら土日祭日にはなにがしかのショー的なものもあるのかも知れないがホームページにも書いてないから恐らくないと思われる。それゆえ太秦のイメージで行くとがっかりする。

top_asa_pict01京都守護職お抱え新撰組局長近藤勇御用改めでござる!

だが、撮影所としては掛け値なしに超一流の施設だと思うよ。

江戸の町並みや江戸城大手門、そして昭和初期の銀座までがリアルに再現され、本当に素晴らしいロケセットで見応え十分、それは保障する。入場料だって大人400円だからまったく高いとは思わない、考えようによっちゃこれだけの見応えのある施設をたくさん見れて400円はむしろ安いとさえ思う。事実、俺はここで模造刀振り回してチャンバラしたらさぞかしおもしれぇだろうなぁと思ったもん、新撰組のだんだら羽織着てさ、池田屋惣兵衛、御用改めでござる、シャキーンみたいなさ。なお、個人でもお金さえ払えば設備の利用が可能である(2時間で15万円もするが)。

top_asa_pict01江戸城、これだけ見てもかなり本格的なのが分かると思う

そもそも見学にくる人数と安価な入場料ではどう考えても平日ここで太秦のような観光演出をするのは無理だと思う。事実、俺たちのグループのいる間、他の観光客はだぁーれもおらず、いたのは大道具さん数人が何かのセット作りをしていただけであり、終始貸し切り状態であった。

だから変に観光施設だとかと特化せず撮影所としての利用がメーンであり、観光は二の次だと考えていればいい。見学する側も太秦と比較してはいけない、比較すること自体が間違っているのだ。 比較したくなる気持ちはよくわかるけどね。

それ故、来場客を喜ばせるための演出として無理に侍や花魁を歩かせたりする必要はまったくない。そんなことしたらまた赤字が膨らむだろう。言葉は悪いがどう考えても平日ここにわんさか人が来るということはあり得ないだろう。いや断言してもいい。逆立ちしても日本一の観光地京都というバックボーンがある太秦の入場者数にはかなわない。

だったらもう開き直って撮影所に特化するべきであり、その代わりせめて撮影の日取りぐらいは前もって書いておけよ。何月何日何時から何々の撮影予定とホームページに記載しておくぐらいのサービス精神はあってもよくねぇ? 当日の朝に電話で確認してくださいと言われたが、ねぇ・・・。それとここではほにゃららの撮影が行われましたと簡単な看板ぐらい立てといてもいいと思うんだよね。先日行ってきた七ツ洞公園にはちゃんと撮影した場所のポスターが貼ってあったぞ。それが出来ないのであれば少なくともホームページにその旨をちゃんと書いておけよ。変に期待させるからがっかりさせてしまうんじゃん。

top_asa_pict01昭和初期の有楽町界隈、三丁目の夕日とかに出てきそう

本当、そのへんの融通の利かなさがいかにもお役所仕事って感じだよな。余計なお世話かもしれないが二度も潰れたのは見通しの甘さっていうよりもセットだけ置いておけば観光客がわんさか来るだろうという、根拠のないうぬぼれだと思うぞ。東京、千葉、埼玉、神奈川から観光客を呼ぼうと思うならもっともっと頭ひねらないと話にならねぇから。東京近郊には楽しいものがいっぱいある、わざわざ茨城に来させるのであれば最低限滝川クリステルじゃないけどね、オモテナシの精神がなかったらやっぱり魅力度ランキング最下位だけのことはあるわねと失笑だけ買って終わりだってば。それは悲しすぎる。
 

茨城特有の不親切さ度 ★★★★☆
見応えがある度 ★★★★☆
太秦の映画村と比較するな度 ★★★★★

 

所在地
つくばみらい市南太田1176
問い合わせ先0297-47-6000
利用可能時間9:30~16:00(最終入場15:30)
料金大人400円・小中学生200円
休日毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
駐車場あり(無料)
ホームページhttp://www.nhk-ep.co.jp/

関連記事

ピックアップ記事

ページ上部へ戻る